海外生活体験者・社会人インタビューvol.115

interviewees_g_149_profile.jpg 小山恵理子さん。東京都出身。生後半年でドイツに渡る。6歳で帰国し、小学校5年で再度渡独する。フランクフルト日本人学校へ通うが、中学2年のときにフランクフルト・インターナショナル・スクール(インター)へ編入し、05年に卒業。翌年ブリストル大学へ進学し、高校2年次に関心を持った化学を専攻する。在学中にハイデルベルク大学へ1年間留学する。卒業後は商社へ入社し、医薬品を扱う部署に配属され、現在社会人2年目である。

日本、ドイツ、イギリスと渡り歩く

―経歴、プロフィールについて教えてください!

生まれて半年でドイツに行き、6歳までいました。その後帰国し、小学校1年生から4年生まで通っていました。そのころまではドイツ語を喋ることができたのですが、その後忘れてしまったみたいで(笑) 小学校5年生のときに、またドイツに戻ることになって、最初は、フランクフルト日本人学校にいたのですが、中学2年のときから高校3年までインターに通いました。

その後、イギリスのブリストル大学に通って、マスターを取りました。専攻は化学です。ただ、4年間イギリスにずっといたわけではなく、Chemistry with a year in Europeという1年間ヨーロッパに留学するというプログラムがあって、大学3年のときにドイツのハイデルベルク大学に1年間交換留学しました。4年のときにイギリスへ戻り、09年の7月に卒業しました。

イギリス滞在時は就職活動とかはしていなくて、キャリアフォーラムにも行ったのですが収穫がなく、結局就活を始めたのは卒業してからですね。ですから、秋採用でぶっつけ本番でした(笑) 何社か受けて、現在の就職先に受かりまして、それが決まったのが9月中旬でしたね。入社は2010年の4月からで、現在は2年目です。

―海外生活のエピソードについて教えてください!

インターに行ったのが大きかったですね! 日本人学校は楽しかったのですが、色々な人と出会って、実際に現地のドイツ人と交流をしたこともあって、自分の視野がすごく広がりました。こういう考え方や生き方があるのかとか。授業とかも、今まで受けていたものと違っていて、宿題とかも全然分からないまま、先生に教えてもらったりとかしてもらいましたね。

逆にイギリスは、イギリス人しかいなくて、英語を学ぶという点では役に立つ生活だったのですが、自分の人生の中で、勉強以外に学ぶことが多かったのは、インターでの生活とハイデルベルクへの1年間の交換留学ですね。自分がドイツが好きだからというのもあるかもしれません(笑)

―就活が終わったのは秋採用ということですが……

2年の終わりくらいかに、ロンドンのキャリアフォーラムがあって、そこに行ってみたんですが、そのときは何もやらなかった。もちろん、大学に通っているときはキャリアフォーラムに行き、何個か面接の約束を取り付けたのですが、その後進展はありませんでした。ナビサイトは大学4年になったときからチェックしてました。面接のアポイントも事前にやる必要があったので、イギリスにいたときからエントリーはしておいて、実際に帰国してから本格的に就活をしていました。

商社では医薬品を扱う仕事に

―なぜ化学という分野を選んだのですか。


先生が面白くて良い先生で、高2のときに化学に興味を持ち、たまたま成績も良かったので(笑) 国際系の勉強にも興味を持っていたのですが、2年の冬に志望を出さなくてはならないときに、成績も良いということで、化学をやってみようと思いました。実際、大学へ行って嫌いになったときもありましたが(笑) 会社では、たまたま医薬品を扱う部署に配属されましたが、自分で希望を出したわけではありません。同期は6人いて、それに加え2人、本社から出向という形で来ていて、今年は新入社員が10人います。

―指導する立場として……

2年目から指導することはありませんよ!?(笑) それはないのですが、メンターと指導社員いう制度があって、3年目以降、あるいはもっと上の方が新入社員を指導するという制度が会社にあります。指導社員の方には1年間本当にお世話になりました。

私の場合は、特に海外経験が長いこともあって、自分が当たり前だと思ってやっていることが、向こうからしたら当たり前ではなかったり、向こうが常識だと思っていることを私が知らなかったり。結構、常識的な事柄について、知らないことが多かったですね。

うちの部門は輸入をやっていて、メールや電話での英語対応をして、海外のメーカーさんから物を仕入れたりしています。ただ、別の部署だったら、国内のことばかりだったりするわけで。。。お客さんが日本の会社だと、ビジネスマナーなどを分かっていないと、変な目で見られてしまいますよね。やはり、その点を会社は気にしていたと思います。

―「帰国子女」ということで、そのように見られた?

いや、そういうことはないと思います(笑) 私がしっかりしていなかったので。

―ちなみに、現在の仕事内容について教えてください。また、将来についてはどのように考えていますか?

海外のメーカーさんからお薬の素となるもの、もしくはお薬を購入し、日本の製薬会社さんに売ることをしています。私がやっている仕事というのは、物流の管理で、実際に日本の製薬会社さんと海外のメーカーさんの間に私たち商社が入って、納期等を調整しています。だから、営業としてやっていくには、薬の知識がかなり必要なんですね。まぁ、この先、何をやりたいかとか決まっていないんですけど、部署の移動というのも考えられるし、まだ分からないですね。ただ、海外とのやりとりは続けられたらと思っています。

正直さというのは伝わると思います

―仕事をしている際にあたって、大切にしていることはなんですか。

丁寧にやることですね。結構、自分がせっかちなので、自分がやったことなどを見直したりし、提出する前に確認したり。支払いだったりとか、お金の管理をやっているので、もしそれで失敗をしたら、会社が信用を失うことになります。学生の頃は自分のヘマは自分に返ってくるだけですが、社会人になると会社全体に迷惑がかかるので、ミスはどうしてもあるのですが、できるだけ減らすように仕事をしていますね。個人の問題ではないということを、一番大切に考えています。

―実際に、就活生にアドバイスすることがあれば、お願いします。

社会人になったら意識を変えなくてはいけないし、いつまでも怠けてはいられなくなりますね。それでお給料も貰っているわけだしね。いやー、でも、私もなんでいまここで自分が働いているのか分からなくて、なぜ私なんかを採用したのだろうとか思ってしまいますね(笑)

でも、一つ言えるとしたら、正直であることかな。ESとか書いているときに、自分をちょっとでも大きく見せたり、面接のときに、ちょっとえらい子ぶったりするのではなくて、分からないことは分からないと、正直に意思表示することが大切ですね。私も何回か面接をして、最終で落ちてしまうことがあって、それはパッションが足りないとか、そういうのは向こうからしたら伝わることなので。

いまは就活が厳しいでしょう? 内定が取れないとか、就活留年とかが怖くなって、とりあえずどこか内定が欲しいという感じになってしまう。たくさん受けることはいいことなんだけれど、その中で自分が本当に行きたいところはどこ? 好きなのはどれ? といったことを、しっかりと把握すべきですね。

就職先の会社説明会では、朝早く着いて一番前に座ったのですが、その後面接に行った際に、実際に覚えていてくれて、とてもうれしかったですね。やっぱり普通のことなんだけど、一番前に座って話をしっかりと真剣に聞くこと。ただの説明会であっても礼儀をしっかりと示す。相手の目を見て話を聞く。退出など際はきちんと挨拶する。そういった振る舞いは、見てくれてなくても、大切だと思いますね。正直さというのは伝わると思いますよ。

固定観念を良い意味で持っていない

―最後に、自分が海外生活体験者であることについて、どう考えているのか、それが自分にどう影響しているか、教えてください!


良い面で言うと、何事にもオープンになれるということ。例えば、日本に長くいた人は、決まったしきたりとかがあったりするのですが、そのような常識というものは、全て私にとって真新しいことなんですね。「なんで?」「どうして?」といった質問が多くなり、イライラされることもあるのですが、逆にあとで質問した人にいろいろ話を聞いてみると、相手も「確かに、それはおかしいよね」と言ってくれるようになって、賛同されることもありました。つまり、固定観念を良い意味で持っていなかったことかなぁ。ただ、やはり海外生活が裏目に出るのは、そういった常識などに欠けていることかな。「そんなことも教えなくちゃだめなのか」といったように、ちょっと厳しく言われてますね(笑) まぁ、でも最終的には自分に戻ってくるので、すごくためになります。

インタビューアからの一言

6年ぶりくらいの再会です。開口一番、「ますます母親に似てきたな!」と言われました!(笑) 自分の関心がそのまま仕事に直結していて、話を聞いていてもとても興味深く、楽しくインタビューを行うことが出来ました。日本を支える第一線で活躍していってほしいと思います。これからもお仕事頑張ってくださいね! 本当にありがとうございました!

interviewees_g_137_2_profile.jpg 古屋開。1990年ドイツ・デュッセルドルフ生まれ。生後1年で帰国した後、小学6年から中学3年まで父の転勤で再びドイツへ。4年間フランクフルト 日本人国際学校へ通う。帰国入試で学芸大学附属大泉校舎へ入学し、現在は中央大学法学部国際企業関係法学科3年に在学。大学では、「飢餓で苦しむ途上国と 肥満で悩む先進国」のフードバランスを整えるTABLE FOR TWO中央大学の代表を務める。